人材

優秀な人をたくさん入れたところで
それで無条件に何かがよくなるわけじゃない。
優秀な人がいたほうが確かにいいかもしれない。
逆にいることが害になることも実はあるのだけれど。

そして、能力があることと能力が発揮できることは別の話。

いつでもどこでも能力を発揮できるっていうのも一つの才能。
能力は使えなければ意味のないもの。

又、人が多ければいいのか?
私自身が持っている答えとしては、No。

人が多いということは、大きなリスクを伴うものです。
人件費というのは考えているより遥かに大きなコストです。
そして、人数がいたからといって、それで利益や売りあげが比例して増えるわけじゃない。
人件費や管理費みたいなものがでかくなって、利益があがらなくなることが多い。

開発の現場を見ていても分かると思いますが、ほとんどの場合、
うまくいっているのは数人の人が結果を出せるようにしているからだったりします。
人が数人いなくなっただけで、プロジェクトが頓挫するとかいうことはありますよね。
人数をそこで誰でもいいからと入れてもコストだけが無駄に増えていきます。
人数を増やしても効果が比例して増えることは経験上間違いなくありません。

人が多ければ多いほど、色々と不効率な部分がでてきます。
なので、基本少人数で能力をしっかりと発揮できる人だけでチームをつくるというのが理想です。
あくまで優秀な人ではなく、特定の仕事で能力を発揮できる人であることがポイントです。

能力が凄く高い人と能力が少しだけ他の人より上の人がいたとしましょう。
仕事内容はそれほど難しくありません。
能力の高い人は、報酬を普通の人の2倍もらっているとしましょう。

この条件だと能力が凄く高い人は、仕事内容からすると、オーバースペックです。
能力が少し高い人一人で、同じことを少し時間はかかりますがでできてしまいます。

この条件だと、能力の高い人を使ったことによるメリットはほぼ0で、
コストは2倍かかります。(少し早くできることだけではメリットはそれほどない。)

コストを下げることと売り上げをあげること。
これはどちらも利益をあげるための手段ですが、
コストを考えるとオーバースペックであったり、
能力を発揮できない人がいる場合、人の配置を考えなければなりません。
何故か?投入した固定費が利益を生まないのはまずいから。

利益が減って例えばマイナスになったとしましょう。
他の人の報酬を削るのでしょうか?おそらく削らなければなりません。
だとか考えると、場合によっては、他の場所に行った方がいい場合もあるでしょう。

オーバースペックなサービスやオーバースペックな生産能力は
大きなマイナスを産む可能性があるものです。

だとか考えていると無条件に能力を高い人を重宝してしまうことは
すごい危険だなと思うことがあります。

もう一度。
能力があるってのと能力が発揮できることは別ものです。
求められているものを提供できなかったり、下回ったのであれば、
結局は能力がないのと同じこと。

『求められているもの』が提供されることが重要。

プロとしてやる以上は、結果が全てです。

私は、ただ能力が高い人を凄いとは思わなくて、
結果をきっちり出す人を凄いなといつも思っています。

結果を出すために、考えてきちんとやるべきことをこつこつとやる人を
格好わるいとか何真面目にやってるんだろとか言う人もいたりしますが、
結果を出すことって本当に難しいことなんですよ。

人を見る時に能力の高さだけ見てると、大事なことを忘れてしまうんじゃないかな。

幸い私は能力が高くないので、どうやって結果を出すか考えないとやっていけないので、
自分の能力をどう発揮して、結果を出すか考え続けていきたいと思っています。