型にはめることと素材を生かすこと

毎回同じ基準、同じ方法でやって上手くいくのであれば、
マネージャやリーダーは必要ない。

今いる人を意識して、人の個性を見て、
生かせるように考えること。

うまくいった経験があるからといって、同じ手法を
違う人達相手に使うことはいいことではない。

素材を生かすこと。
そのためには、素材の個性をつかまなければならない。

いろんな人の個性をパズルのように組み合わせて、
一つのサービスを提供していく。
そのための仕掛けをするのがマネージャのお仕事。

人を見ずに、報告書やスプレッドシートガントチャートを
見て、どうのこうのとやるのは本来の仕事ではない。

いい素材があるなら、それは使わないともったいない。
それが他のものと比べた場合の優位性につながる。

能力的に偏った人材がいるとしたら、それは宝。
他の足りない部分は、他の人で簡単に賄える。
皆が平均点をとったからといって、それがいいことなのか?
全体を見て平均点以上をとれたからといって、それに魅力があるのか?

テストでは、弱点を減らして平均点をあげることが合格点をとる近道。
一方ビジネスにおいては、弱点を減らすよりも優位性がある部分をのばすことのほうが大事。

例えば、しゃべりが苦手だけど、技術は凄いという人がいるなら、
技術に専念してもらって、しゃべりは他の人にお任せすればいい。

すごく細かい性格の持ち主で、チェック能力が高いなら、
レビュアーだとか品質のチェックをメインにお願いしたらいい。

仕事がはやいけど、抜けが多い人がいるなら、細かい人と組ませたらいい。

なんでもそれなりにできるということは別にいいことではない。
そんな人材がいたとしたら、私なら要らない。
こういう人って使いやすそうでいて、実は使い道がないんです。

こういう風に思っているので、
偏った人を平均化する間違いをおかしていることが多い気がしています。

素材をいかすために、型にはめたほうがいいと思える部分はある。
其の部分については、ある程度型を決めていきます。

例えば、今いる人材で特に得意な人がいない部分については、
平均点を出せるように仕組みを作ります。

仕組み(型)は、皆が平均点をとるためだけのものではない。
弱い部分を補うために使うもの。
いいところを平均点まで下げるために使うものじゃない。
全体の平均点の高さじゃなく、偏りが魅力をつくり出す。

素材を100%生かしきること。
これができる組織ができたらいいんじゃないかなと最近思っています。